vol.8 間取りはどうする?
日々の生活を左右する、家の「間取り」。建売でも、注文住宅でも、間取りは一番大事なポイントですよね。注文住宅では、施主の判断でどの場所にどれだけのスペースを割くかを決められます。家族のスタイルに合った間取りをつくりたいもの。
わが家の場合、私のフードコーディネーターという仕事柄、自宅で料理の撮影をすることが多くあります。カメラマンの大事な道具やスタイリング用品がたくさん搬入されるので、1階は出来るだけそのスペースを広めにとりたい、という希望がありました。
そのため1階はLDK、玄関、階段、トイレ、手洗い場に絞り、残りは全て2階にもっていくことにしました。
わが家のデザイン案。タカキホームでは設計図データを3Dに起こしてくれるので、iPad上で立体的に見られます。ウォークスルーで、部屋の中に入っていくこともでき、平面図だけでは分かりづらい部分も、よく理解できました。
さて、1階の間取り決めです。どこも広くとりたいのですが、なにせ1階部分の面積は12坪(約40㎡)。この中でやりくりせねばなりません。
これから子どもの外遊び道具が増えていくだろうから、土間があったらいいな。
お客様をお迎えする玄関は、ゆったりしたスペースが必要。
トイレは家族以外の人も使うから、余裕をもたせたい。
何よりキッチン&リビングは広々してなくちゃ…!
タカキホームの設計士にその都度相談し、たくさんのアドバイスをもらいました。ぼんやりとしたイメージが実際に図面になると、気付くことがたくさんあります。
「遠慮しないで何でも言ってくださいね」という言葉に甘え、書き直してもらってはまた悩む日々。
最終的に土間は諦めて玄関とトイレはほんの少し広めにし、その分キッチン&リビングにまわす、という自分たちなりの「ベストバランス」に落ち着いたのでした。
言いたいことを臆せずに全部伝えられる。イメージをきちんと理解し具体化してもらえる。これも、工務店選びの大きなポイントだと思います。
入居前の1階写真。家具もカーテンもないと、広く感じます。
玄関を開けたら正面にトイレ、左手のドアでリビングに入ります。
2階についても悩みました。
わが家は娘がひとり。ゆくゆく部屋が必要となりますが、当時はまだ3歳。どんな部屋にするのか、いつ用意すればいいのか決めきれない…。
結局、2階は夫の部屋と水廻り以外はワンルームにしておきました。
現在は大きな寝室という感じですが、いずれ壁を造れるように、天井には下地材を入れてもらっています。カーテンや家具でやんわり仕切っても、いいかもしれません。
日差しがたっぷり入り、冬でも温かい2階。
グラフィックデザイナーをしている夫の仕事部屋。寒いのが苦手なので、トリプルガラスの窓にしました。冬場はこの部屋だけは特別に温かくて驚きます! 屋根に沿った勾配天井なので、狭くても閉塞感がありません。
1、2階ともに収納があまりないので、ロフトはできるだけ広くとりました。私たちの衣類から季節のもの、客用布団、仕事の資料、DIY道具まで、便利に収納できます。
将来、一部を娘の寝室にしてもいいかなと思ってエアコンを設置したのですが…とてもそんなスペースはない程、今は荷物で埋まっています(苦笑)。
荷物がはいる前のロフト。一般的に夏場のロフトはサウナのように蒸し暑くなりますが、通気断熱WB工法は壁の中の空気を流して室内を快適に保つので、極端に暑くなることはありません。
ロフトへはハシゴではなく階段をつけました。予算・スペースともにかかるので少し悩みましたが、毎日ロフトには登るし、大きな荷物の持ち運びもあるので、階段にして大正解でした。
渡部和泉 わたなべ いずみ
ライター、フードコーディネーター、国際中医薬膳師。 著書に「季節の手づくりジャムの本」、「家族ではじめる、小さなカフェ」などがある。東京の郊外に建てたWBハウスで、月に1日だけオープンする「cafe mel」を営む。https://www.facebook.com/welcome.cafemel/