

vol.37 夏の養生

高温多湿な日本の夏。やる気や食欲がなくなったり、眠りが浅くなったりといった「なんとなくの不調」、感じていませんか?
春に引き続き、国際中医薬膳師、漢方スタイリストの資格をもつ私が、夏を元気に過ごすための養生法についてお話ししたいと思います。
【夏の養生】
—体内の余分な熱と湿を取り除き、心を安定させましょう—

夏の不調は、熱と湿が体内にこもることが主な原因。熱はイライラや不眠をおこしやすく、エネルギーの消耗も早めます。また、湿が溜まると胃腸の働きが鈍り、食欲がダウンしがち。
身体を冷やす作用のある食材や、利水作用のある食材をとって、体内の風通しをよくするのがおすすめです。
身体を冷やしてくれる食材:冬瓜やきゅうり、ズッキーニ、スイカといったウリ科の野菜など。
利水作用のある食材:ゴーヤやみょうがといった苦みのある野菜、小豆、とうもろこしなど。
そう、旬の夏野菜がきくのです!
次は、症状別おすすめの夏野菜レシピをご紹介します。
食欲不振に!
きゅうりのライタ
身体の熱を冷ましてくれるキュウリとヨーグルトを使ったレシピ。玉ねぎは食欲不振によいとされています。
【材料】
きゅうり3本、紫玉ねぎ1/2個、プレーンヨーグルト(水気の少ない部分)1/4カップ、塩・白コショウ各適宜
【作り方】
(1)キュウリと紫玉ねぎは1㎝角に切って塩をまぶし、水分をギュッと絞ります。
(2)プレーンヨーグルト、白コショウとともに和えます。

むくみに!
ゴーヤのおかか和え
利水・デトックス作用のあるゴーヤを使ったレシピ。ゴーヤの苦みがクセになります。
【材料】
ゴーヤ2本、かつおぶし1パック、しょうゆ適宜
【作り方】
(1)ゴーヤは種をとり、薄切りに。熱湯でサッと茹でます。
(2)しょうゆ、かつおぶしで和えます。

身体が重だるいときに!
とうもろこしとじゃがいものサブジ
利水作用のあるとうもろこしと、気を補うジャガ芋を使ったレシピ。とうもろこしはヒゲも捨てずに調理。
【材料】
とうもろこし1本、ジャガ芋2個、クミン・塩各少々、オリーブ油大さじ1
【作り方】
(1)じゃがいもは角切りにします。とうもろこしは、実は切り落とし、ヒゲはザクザク切ります。
(2)鍋にオリーブ油、クミン少々を入れて弱火で加熱し、香りがたったらじゃがいもを加えフタをします。
(3)じゃがいもが柔らかくなったら塩、とうもろこしの実とヒゲを加え、火が通るまで炒め合わせます。

冷え体質な人は、身体を冷やす食材ばかりをとるとかえってバテやすくなるのでご注意を。食事の際は発酵食品でもある温かいお味噌汁をプラスするとよいでしょう。
元気に夏を乗りきり、気持ちよく秋を迎えたいですね。

渡部和泉 わたなべ いずみ
ライター、フードコーディネーター、国際中医薬膳師。 著書に「コーヒーショップをつくる」(旭屋出版)などがある。東京の郊外に建てたWBハウスで、月に1日だけオープンする「cafe mel」を営む。
HP https://www.cafemel.com/
YouTube https://www.youtube.com/c/cafemel
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