
vol.14 家具について
前回のコラムでは、無垢材の床についてお話ししました。
今回は家具がテーマです。
今の家にある家具は全て以前から使っていたもので、引越の時に買い足したのは、折りたたみのイス1脚だけ。
家具は買い替えが難しいアイテムなので、買うときは慎重に選びました。
わが家にある家具のほとんどは、木材が使われたビンテージ。ビンテージにこだわっている訳ではないのですが、古いけれどしっかりしていて、どこかの国の誰かが大切にしてきたであろう温もりに、惹きつけられます。
ご縁があって我が家が引き継いだのだから、私も丁寧に使っていきたいと思っています。

食器棚はイギリスの「G-PLAN」。空間が広く見え、掃除がしやすいので、脚がある食器棚をずっと探していました。
そんな時に都内のアンティークショップ、「ロイズ・アンティークス 青山」で見つけたのがこちら。収納力があり、引き出しも付いていて使いやすいのが気に入りました。
毎朝濡らす前の台ふきで、ササッとカラ拭きしています。
フードコーディネーターという仕事柄、食器は増えがちなのですが、ここに入るだけと決めています。

我が家のダイニングテーブル。
テーブルはひとり暮らしの時に購入した、デンマーク製のテーブル。お菓子教室をする時や大勢をお招きする時は広い面積が欲しいけれど、ひとりの時に広いテーブルでポツンと食事をするのはさみしいなあと思い、エクステンション式を探しました。
ビンテージながら、購入時はとてもきれいに表面は整えられていました。
が、子どもが産まれ、食べこぼしたりコップを倒したりなどで1日何度も水拭きをしているうち、かなり色が変わり、油分も抜けて…。
ちょくちょく蜜蠟(ミツロウ)を塗り込んではいますが、普段使っている部分と伸長部分とを比べると、その違いは一目瞭然!
専門家にリペアしてもらうことも考えましたが、まだ子どもが小さいうちはしょうがないと開き直って、色や状態の変化も「味」と、前向きに捉えることにしました(笑)。


蜜蠟ワックス。塗っている時もいいにおい。

ゆったりとした2シータ−が気に入りました。
一番長く探したのは、ソファ。食器棚やダイニングテーブルのように「なくちゃ困る」ものではないので、理想のソファが見つかるまで買わない、と決めていました。
条件としてあったのは、幅広の2シーターで、リラックスできる適度な傾斜があって、肘掛けがあって、後ろ姿がきれい、という4点。意外と「幅広の2シーター」という条件が難しく、探し続けること5年…。
結婚が決まった時に母がお祝いとして買ってくれるという言葉に甘え、自分では予算オーバーだった、ハンスJウェグナーデザインのソファに決めました。
濃紺の布でカバーを作り、汚れたらジャブジャブ洗濯しています。本体のクッションは掃除機で吸い取り、木製部分はカラ拭きを。子どもがソファの上で飛び跳ねるのを注意しながら(苦笑)、大切に使っています。
今度買うのは、来年小学生になる娘の机。どんな机にするのか、そもそもいつ買うのかも、まだ決めていません。
焦らずゆっくり話し合って、彼女が大事に使いたくなる家具を選べるといいなと思っています。
渡部和泉 わたなべ いずみ
ライター、フードコーディネーター、国際中医薬膳師。 著書に「季節の手づくりジャムの本」、「家族ではじめる、小さなカフェ」などがある。東京の郊外に建てたWBハウスで、月に1日だけオープンする「cafe mel」を営む。
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