
vol.21 秋冬のおすすめ、干し野菜
冬が近づき、空気がカラリとしてくると、いそいそはじめたくなるのが野菜干し。
ただ切って干すだけなのですが、歯応えがでておいしくなる、保存期間が長くなる、日差しを浴びるので栄養価もアップするなど、いいことたくさん!
今回は干し野菜についてご紹介したいと思います。

はじめるのは、天気のよい日の朝がベスト。雨が続くと、途中でカビてしまうこともあるので、ご注意を。
① 野菜を選ぶ
野菜は水分の少ないものの方が、失敗しません。きのこ、大根、人参、パプリカ、かぼちゃ、れんこんなどがおすすめ。レタスや水菜などの葉物は避けた方がいいでしょう。
余った野菜やまとめ買いした野菜も、干せば無駄なく使い切れます。

② 切る
野菜は乾燥すると縮むので、大きめにカットしましょう。
また、切り口面が広く、薄切りにした方が、早く乾燥します。大根などの水分が多い食材は、切り口から出た水分をキッチンペーパーでふきとっておきましょう。
③ 並べる
なるべく野菜が重ならないように並べます。今は100円ショップでも外干し用ネットを売っていますが、私はネットではなく、ザルやケーキクーラーなど、家にあるものを使用しています。

ザルなどがなければ、お皿にキッチンペーパーを敷いて代用してもOK。
④ 干す
外で干した方が早いのですが、わが家は隣の畑の砂埃が気になるため、基本的に室内干し。室内の場合は、陽あたりのよい場所を選びましょう。
外干しの場合、夕方になったら室内に取りいれ、翌日また干します。
野菜の種類や切り方にもよりますが、半日干しただけでも程よくしんなりとします。3、4日干せばカラカラになります。

わが家は通気断熱WB工法なので、食材のにおいなども室内にこもりません。いつも空気がきれいな気がします。
⑤ 保存する
瓶やジッパー付き保存袋などに入れて保存しましょう。まだ水分が残っているセミドライの状態ならば、冷蔵庫や冷凍庫に。カラカラの状態ならば常温で大丈夫です。

⑥ 使う
余分な水分がとんでいるので、早めにしんなり炒まります。また、炒める時もベッタリせず、歯応えよく仕上がります。
風味が濃縮されているので、汁物に入れると出汁要らず!そのままオリーブオイルと塩でソテーするだけでもおいしい。
にんにくやショウガなどの香味野菜も、干し野菜としておすすめです。風味が強いので、1、2枚入れるだけでも充分!ショウガは干した方が、身体を芯から温める効果が高まります。

ポリポリシャクシャクした歯応えがクセになります。
干しにんじんと干し大根のお漬物
材料:干しにんじん(1本分)、干し大根(1/6本分)、A(酢大さじ2、しょうゆ大さじ1、ごま油小さじ1)
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半日ほど干した人参と大根をポリ袋に入れ、Aを加えます。袋の上からよくもみ、1時間以上馴染ませます。

干しきのこが旨みの素。出し汁はいりません。
干しきのこと里芋の味噌汁
材料:干しきのこ・里芋・味噌各適宜
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鍋に干しきのこと輪切りにした里芋、水を入れ煮ます。里芋が柔らかくなったら味噌を溶き入れます。
簡単便利な干し野菜。使い方次第でいろんな味が楽しめます。これからの季節、ぜひトライしてみてくださいね。

渡部和泉 わたなべ いずみ
ライター、フードコーディネーター、国際中医薬膳師。 著書に「コーヒーショップをつくる」(旭屋出版)などがある。東京の郊外に建てたWBハウスで、月に1日だけオープンする「cafe mel」を営む。
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